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[プレスリリース]児玉豊准教授が平成31年度科学技術分野の「文部科学大臣表彰 若手科学者賞」を受賞
宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センターの児玉豊准教授が平成31年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞しました。受賞対象の研究は「葉緑体運動に関わる温度感知と分子制御機構の研究」です。
本賞は、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的としています。若手科学者賞は、萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績を挙げた若手研究者個人を対象としています。授賞式は、4月17日に文部科学省にて行なわれる予定です。
【児玉 豊 准教授の略歴】福岡県出身、平成19年に博士号(バイオサイエンス)取得(奈良先端科学技術大学院大)、基礎生物学研究所・研究員、九州大・研究員、米国Purdue大・研究員、日本学術振興会・特別研究員(PD:理化学研究所所属)を経て、平成23年度に宇都宮大バイオサイエンス教育研究センター・助教、平成26年度から同センター・准教授。平成24年度からは、理化学研究所の客員研究員として、JST-ERATOプロジェクトに参画。これまでに、第12回日本農学進歩賞(農学会)などを受賞。
【受賞研究の概要】児玉准教授は、植物の光合成の最適化に関わる葉緑体の細胞内配置変化(葉緑体運動)を制御する温度センサーを発見し、その分子メカニズムを明らかにしました。植物科学の長い歴史の中で、植物が温度を感じる仕組みは未解明でしたが、児玉准教授の研究によって、これが明らかとなりました。本成果は、「作物の生産性の向上」や「野生植物の生態の理解」などに繋がるもので、現在、様々な研究分野から注目されています。
【児玉准教授からのコメント】宇都宮大に赴任してから、8年間、学生たちと共に研究してきた成果がこのように評価され、大変嬉しく思います。これからも、最先端の植物科学を宇都宮大で展開できるように精進してまいります。